音痴だから視唱なんて無理?
おそらくここまで読んできて、「私は音痴だから無理・・・。」という人がいるかもしれません。
ちょっと待って聞いてください。
自分で歌っていて音痴だと感じるのだったら、それはただ喉の筋肉がコントロールできていないだけです。視唱の練習を通して筋肉のコントロールは改善すしますし、音感トレーニングに支障はありません。
音感トレーニングには鍵盤を
しつこいようですが、トレーニングにあたっては鍵盤楽器を使用する事をお勧めします。
私自身ギターがメインなので、自分の好きな楽器でやれば良いと言いたいところなのですが、どう考えてもキーボードを使った方が良いです。楽典や音感の習得をするのに鍵盤を避けるのは、スキー場でリフトに乗らずに斜面を歩いて登るぐらい効率が悪いです。
無理にとは言いませんが、できるだけ鍵盤楽器を使用した方が良いでしょう。
相対音感修得度のチェック
さて、ここまでで音感のトレーニング法についての話は終わりです。話としてはなんだかあっさりと終わってしまいましたが、実際に習得するまでの道のりは非常に長い物になるでしょう。モチベーションの維持が一番の難題です。
モチベーションの維持には結果が出ているのを感じるのが一番です。ですが、いきなり音楽が全て移動ドのドレミファソラシドで聞こえて来たりする訳ではありません。(中にはそういう人もいるかもしれませんが・・・。)
そこで最後に音感の修得度をチェックする方法について語っておきたいと思います。方法は大した物ではないのですが・・・
(1)聴音用の教材をテスト代わりに使用する
トレーニング的には分量に難のある聴音の教材ですが、カリキュラムは順次レベルアップするように構成されています。音感のテストとして使用するには最適です。是非活用してみて下さい。
(2)単旋律での採譜でタイムを測ってみる
採譜の仕方については
採譜のススメ(1)をご覧下さい。和音に関しては一発で分かるようになるのは旋律がある程度採れるようになってからでしょうから、とりあえず脇に置いておきましょう。別に楽器やシンセ音源で音を確認しながらで結構ですので、3曲程度ベースとメロディーを採譜し、タイムを計測してみましょう。ある程度音感が付いて来るとドレミで聞こえる前の段階でも何だか知らないけど、音を掴むのが非常に速くなっているはずです。
この他に、スケールをシンプルに上昇(もしくは下降)するようなフレーズを意識せずに耳にした時にふと移動ドで何の音か分かる時があったり、音楽を聴いている時に長い音が「これはミだな」なんていう風に不思議に確信を持って分かったりする瞬間が訪れるはずです。そんな時はあっさりとスルーせずにその感覚をよく反芻するようにして下さい。
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[2]視唱の練習法(1)
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