音感トレーナーで結果が出ない方へ(2)

前回の記事に続いて今回も音感トレーナーでいまいち結果が出ない方へのフォローアップをお送りしたいと思います。前回分は長調という事で書かせて頂きましたが、今回は短調について。

(1)マイナースケールの響きに馴染む

長調に関しては特にイヤートレーニングの経験がなくても結構馴染みがあります。
やはり長調の方が多くの曲で使われていますし、小学校や中学校でも音楽の時間に歌わされましたよね。

その点、短調に関しては基本的に3つのスケール(ナチュラルマイナー、ハーモニックマイナー、メロディックマイナー)がありますし、長調に比べてあまり馴染んでいない方も多いと思います。ですので、短調に関してはまずはスケールの響きを把握しているかどうかチェックしてみる必要があります。

それではスケールに馴染むためには何をすれば良いのか?

自分の楽器でマイナーのスケール練習をした事はあるでしょうか?
スケールの練習はただ指を速く正確に動かすためだけでなく、楽器の上での音の位置の把握、音に集中する事でそのスケールの色合いを把握するという多面的な練習です。もし、今までスケール練習に取り組んだ事がなかったり、指を動かすばかりで音を聴く事に神経を傾けていなかったりした場合は、まずスケール練習に取り組んでみて下さい。

次に有効な手段としてはそれぞれのスケールのカラーが明確に出ている楽曲を聴き込んで、そのスケールのイメージを自分の中で作る事です。これは他のスケールや、コード進行なんかでも使える方法です。

手持ちのCDの中に使える楽曲がないか探してみて下さい。これに関しては次回以降の記事でいくつか参考になりそうな楽曲を紹介していきたいと思います。

(2)移動ドでの読みが正確にできるかチェックする

メジャーキーと違い、マイナーの移動ドでの読みには馴染みの無い方が多いと思います。サイト内で紹介している、視唱の練習を行っていれば自然と身に付きますが、もしそういう練習をするつもりがないならば別個に読めるようにする練習が必要になってきます。移動ド読みで3つのマイナースケールの音が把握できているかチェックしておきましょう。

チェックの仕方としては各スケールはそれぞれ7つの音をもっていますから、ルートを1として下から1,2,3,4,5,6,7という風に数字を割り当ててそれぞれが移動ドだと何と言う音になるのか考えてみましょう。

ちょっと分かりにくいので根音ラで例題を挙げておきましょう。

(例題)
a)ハーモニックマイナーの1番目、5番目、7番目の音は?
b)ナチュラルマイナーの3番目、6番目、7番目の音は?
c)メロディックマイナーの2番目、4番目、6番目の音は?

(解答)
a)ハーモニックマイナーの1番目の音はラ、5番目の音はミ、7番目の音はソ#です。
b)ナチュラルマイナーの3番目の音はド、6番目の音はファ、7番目の音はソです。
c)メロディックマイナーの2番目の音はシ、4番目の音はレ、6番目の音はファ#です。

どうでしょうか?スムーズに答えられましたか?
こういう物はタイムラグ無しに反射的に答えられないと実際には使い物にならないので、うまくいかなかったら暇な時に頭の中で問答してしっかりマスターしてしまいましょう。

という事で、今回は大分長文になってしまいました。
一項目に絞ってしまった方が良いかと思いましたが、2項目として宣言した手前、なんとなく一気に書いてしまいました。
次回からはもうちょっとコンパクトにいきたいと思います・・・。

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